迷蝶(パンタレイ)1 −捕われ人も共に安らかに−
【あらすじ】 「……そろそろ、君の血をもらってもいいですか」 婚姻から半月経ったある晩、ロイと貴女は館で開かれる夜会に招かれていた。 それはショウがメインであるという以外、何もわからない不思議な集まりだった。 蝶の飾りがついた仮面、満ちた月、赤ワイン。 秘密の集いは静かな音楽とともにそのベールを脱ぎ、貴女の血を欲するロイとの甘く刺激的な一夜が始まる。 「今夜は、仮面をつけて参加するのが決まりなんです」 そう言ってロイは蝶飾りの仮面を貴女に結ぶ。 そして、ふたりを乗せた馬車は秘密の夜会へと走りだした。 【キャラ設定】 ロイ・ヴァランチア 28才 7月15日生まれ。 伯爵家の息子としてほとんど不自由なく育ち、穏やかな性格だが強引で大胆な一面もあわせ持つ。 館では旦那様と呼ばれる。 先祖代々、好血症(※)を患っており、愛する者の血を飲むことに最も興奮を覚える。 貴女に一目惚れをし、婚姻の契りから約半月。 貴女を怖がらせたくない思いから、血を舐めたいという欲求を常に抑えている。 (※)ヴァランチア家の好血症について 愛する者の血を一度口にすると、その血がなくては急速に体が衰え死に至る。 【tr...