無人島に遭難した男女が意識し合う話。
緑の国の姫であるグリューネは父親である国王がプレゼントしてくれたお忍び旅行のため船に乗っていた。
初めての海と船旅にワクワクしていたグリューネだったが突然の大嵐に巻き込まれ海に投げ出されてしまう。
近くにいたロシュという赤髪の青年に助けられたものの気を失ったグリューネが目を覚ますとそこは自分達以外誰もいない無人島だった。
グリューネは知り合ったばかりのロシュと共に無人島でサバイバル生活を送ることになってしまい──。魔法があるファンタジー世界。国名は色で呼ばれている。
■緑の国
グリューネの父親が治めている国。肥沃な大地により緑豊かで農業、林業が盛ん。穏やかな性格の人が多く争いが不得手。食料が豊富にあるため一昔前まで周辺の国に搾取され続けていたが赤の国と同盟を結んだ事により改善された。赤の国とは互いに足りないところを補っているため仲良し。国王同士も仲がよく緑の国の姫と赤の国の王子の婚姻が決まっている。
■赤の国
灼熱の砂漠が国土の大半である過酷な国。水も植物もあまりないため他所の国との争いで略奪してきた血生臭い歴史を持つ。過酷な環境故に猛者が多く国民の大半が戦士である。十数年前に緑の国との同盟を結び食料支援や赤の国の土地でも育つ植物の調査、研究等の恩恵を貰う代わりに緑の国を守護したり戦い方を教えている。■グリューネ
緑の国の末姫。政略結婚で赤の国に嫁ぐことが最近決まり最後の自由としてお忍び旅行を許されたが船に乗っている際に大嵐に遭遇して無人島に漂流、サバイバル生活を送る事になってしまう。
箱入りお姫様なので戦闘能力は皆無だが植物の種を生成したり成長を促す緑の魔法が使え、割りと図太い性格なので意外とサバイバル適性が高い。
自分のことを守ってくれる紳士的なロシュに惹かれるが自分は姫で婚約者がいるのにと揺れ動いている。
割とむっつりすけべ。
■ロシュ
グリューネと同じ船旅ツアーに参加していた赤の国出身の青年。
戦闘能力やサバイバル能力が高いが所作に気品がある。
共に遭難してしまったグリューネを無事に生還させるべく色々頑張ってくれるいい人。
グリューネと共同生活を送るうちに邪な感情が芽生え始め必死で堪えているが……。
割とむっつりすけべ。
■エメロルド
グリューネの父であり緑の国の王様。国王としての手腕は優れているもののプライベートでは子どもっぽい面がある割りとダメなお父さん。
自分の子ども達の驚く表情が大好きなサプライズ好き。
今回のよかれと思って実行したサプライズがまさかの海難事故によりそれどころじゃなくなってしまう。若い男女が共に支え合いながら生きていくうちに惹かれ合う話です。ラッキースケベやエロハプニングなイベントでドギマギしたりムラムラしてエロい雰囲気になります。
最終的にハッピーエンドになります。
基本的にはグリューネ視点でおまけ(1)はロシュ視点です。
本編は寸止めでおまけ(2)の後日談に本番描写があります。
ページ数:全68P(表紙+本編+奥付)
総字数:約31000字
形式:PDF
サイズ:A6
価格:300円(税別)
挿絵はありません。
※グリューネの婚約者について
ネタバレになってしまいますが婚約者がいるのに他の男と恋愛関係になるのが地雷だという方がいらっしゃると思うので念のため種明かしをします。
ネタバレが嫌な方はスクロールせずスルー推奨です。
※ネタバレ
グリューネには婚約者がいますが浮気やNTR要素はありません。
政略結婚の前に顔合わせをし立場関係なくまずは同じツアー客として仲良くなって欲しいというちょっとしたサプライズと親心→まさかの海難事故で行方不明、両国大パニックというのが序盤の真相でグリューネの婚約者は実はロシュです。
グリューネはサプライズ精神の化身である父親によって婚約者の顔や名前、同じ船に乗り合わせている事を教えてもらっていないので婚約者がいるのに他の殿方を好きになってしまったどうしよう、この婚姻は両国の友好の証でもあるのにと葛藤しているのに対しロシュは万が一の時のボディーガードも兼ねているのでグリューネが婚約者である事は知らされてます。
それはそれとして将来的には結婚するとはいえ知り合ったばかりでイヤらしい目で見たりイヤらしい事をするのはよくないと堪えている状態です。
海難事故さえなければツアー内で意気投合して健全な感じに仲良くなって後日お見合いで対面して驚きはするものの伴侶となる方がこの人でよかったと微笑ましい再会&お見合いになるはずでした。