高校二年の水沢真智は国語の現代文が大の苦手。さらにその現代文を担当している教師、瀬古歩もどこか冷たくてとっつきにくく苦手だったはずなのに……。 瀬古に微笑を向けられて以来、ずっと彼を目で追いかけるように。告白するつもりなんてないのに好意はすっかりダダ漏れ。同じ瀬古ファンの女子生徒たちや瀬古本人にも伝わってしまう始末。迎えた卒業式、後悔したくないと着実に育てた想いを伝えるものの、瀬古の返事は「ありがとう」だけで――。
高校二年の水沢真智(みずさわまち)は国語の現代文が大の苦手。さらにその現代文を担当している教師、瀬古歩(せこあゆむ)にも苦手な印象を抱いてしまっている。
まだ二十八歳なのに、妙に威厳があり常に冷静で、ほとんどの生徒は「冷たい、怖い」と言っている。一部の、特に女子の間では「格好良い」とどうやらそのクールさがヒットしているらしいけど。
赤点を取ってしまい受けた補習授業で、真智は意外にも瀬古に微笑を向けられた。それ以来、なんだかずっと彼のことが頭から離れなくなってしまい、気づけば目で追いかけるように。
あれだけ苦手だったはずなのに、今や好意はすっかりダダ漏れ。告白するつもりなんてなかったのに、同じ瀬古ファンの女子生徒たちや瀬古本人にも伝わってしまう始末。
こうなったら後悔したくないと卒業式に想いを伝えるものの、瀬古の返事は「ありがとう」だけだった。
しかし、真智が大学三年の時、教育実習で瀬古と再会。全然変わっていない様子の瀬古に、真智も「あの頃と変わっていないな。もう時効だからいいよな?」と言われ、三年越しに当時の気持ちを伝えられる。
あの頃、秘められていた瀬古の想いは……。
H度よりも先生に恋するキュン度が高い作品、13000文字弱です。
※2017年に『シチュエーション男子~学校の先生~』のタイトルで電子書籍として出版されていたものを、再販売の許可を得て加筆修正しております。