周平は感覚が鈍く、不感症に苛まれていた。軽い気持ちで購入した「10×20チャンネル」のASMRは、彼の身体に唯一響く存在となる。だが三カ月更新がなく、鬱屈した思いだけが積もっていった。そんなある日、大学の後輩・雄太のスマホに「10×20」の通知が表示されるのを見てしまう。周平の端末には来ない通知。偶然が暴いたのは、雄太が配信者本人であるという事実だった。周平は秘密を盾に、期間限定で“不感症を直す開発”を持ちかける。冷たいはずの行為は、次第に熱を帯びていき…
レッスンナンバー10、ここで感じなきゃウソでしょ?【タテヨミ】(20)
