真面目で融通の利かないOL・咲が、イケメン中身オネエの春馬が営むバーで働き始める。カクテルの知識と共に、恋愛と人生の機微を学ぶ。30歳からの、大人の背中を押してくれる恩人との、ほろ苦くて甘いストーリー。 大人の背中、時に厳しく、時に優しく。人生の第二章、ここから始まる。
真面目で融通の利かないOL・咲が、イケメン中身オネエの春馬が営むバーで働き始める。カクテルの知識と共に、恋愛と人生の機微を学ぶ。30歳からの、大人の背中を押してくれる恩人との、ほろ苦くて甘いストーリー。
大人の背中、時に厳しく、時に優しく。人生の第二章、ここから始まる。田辺咲(たなべ さき)30歳
彼氏いない歴30年のOL。
大手冷凍食品メーカーでスイーツ開発を担当する若手社員。仕事では繊細な味の調整や新商品の企画に奔走する毎日だが、実は社内の誰よりも冷凍餃子を愛している。昼休みになると必ずと言っていいほど、自社製品の餃子を温めている姿が目撃される。
昨年、両親が突然「第二の人生は那須で牧場を」と宣言して移住。実家を継いだ形で、大学生の弟と二人暮らしを始めた。たまに送られてくる親からの牛乳と野菜の詰め合わせが、密かな楽しみ。
几帳面で計画的な性格は仕事では重宝されるものの、周囲からは「堅すぎ」と言われることも。約束は必ず守り、嘘をつくことが本当に苦手。そのストイックさゆえに、同期からは「アプローチしづらい」と密かに言われている。
恋愛経験は中学2年生で止まったまま。マーケティング部の川島先輩のことを密かに想い続けて2年。エレベーターで偶然一緒になっても、挨拶以上の言葉を交わせない自分にじれったさを感じる日々。
最初は前髪が長めで大人しい印象だったが、ある出来事をきっかけに思い切って前髪をカット。周囲を驚かせる変化とともに、彼女自身も少しずつ変わり始める。
奥村春馬(おくむら はるま)35歳
都内にある大人のバーのオーナー。整った容姿と穏やかな物腰で、バーでの評判は上々。
本格的なカクテルの腕前には定評がある。表の顔は物静かな紳士だが、実は隠れゲイで、美咲の前だけは「あら~」と艶のある声を響かせる別人に。
彼女に対しては容赦ない毒舌を放ちつつも、大人の世界を優しく案内する良き理解者となっていく。
岸憲太郎(きし けんたろう)30歳
咲の大学の同級生で、周囲からは「キシケン」の愛称で親しまれている。
在学中は顔見知り程度の間柄だったが、偶然にも彼女の転職面接で再会。昔と変わらない親しみやすい雰囲気を漂わせている。
石原智也(いしはら ともや)35歳
若手経営者として名を馳せる実業家。派手な見た目と奔放な恋愛スタイルで世間を賑わすが、交際相手には驚くほど誠実。
強引なまでの行動力で周りを振り回すものの、屈託のない笑顔と純粋さで不思議と憎めない魅力の持ち主。
モデル体型の美女に目がないが、男女問わず人望が厚い。
長澤顕(ながさわ けん)27歳
研究室で宇宙物理を専攻する大学院生。分厚いメガネの奥の真面目な瞳は、星空への夢を湛えている。
人前では極度の緊張からうまく話せないが、咲との偶然の出会いで一目惚れ。
年下ながら、不器用ながらも一生懸命なアプローチを続ける健気な青年。
田辺祐樹(たなべ ゆうき)27歳
咲の弟。大学生ながら家事全般が得意で、特に料理の腕前は姉以上。姉想いが強く、実家を出た両親の代わりに美咲の世話を焼くことも。優しい性格だが心配性で、姉の恋愛には少々過保護になりがち。
安原茜(やすはら あかね)32歳
完璧な身なりと振る舞いで、咲の憧れの的となるキャリアウーマン。
周囲の女性たちからも「理想のオトナ女子」として羨望の眼差しを集める。
しかしその優雅な表層の下には、誰にも見せない激しい嫉妬心を秘めている。
高野由香子(たかの ゆかこ)35歳
開発部のベテラン社員で、咲の心強い先輩。家庭的な雰囲気と気さくな人柄で、後輩たちの相談役として慕われている。
咲の秘密の仕事を唯一知る理解者でもある。蓮のことを素敵な男性だと密かに想いを寄せていたが、ゲイだと知って意気消沈。それでも変わらず美咲の良き相談相手として、時にはダメ出しも忘れない頼れる存在。
真田孝之(さなだ たかゆき)38歳
厳格な指導方針で知られる鬼上司。
「これくらいできて当たり前」と部下に無理難題を突きつけ、時にはパワハラと紙一重の指導も。
しかし他部署との折衝では部下を頑として守り通すなど、独特な信念を持つ管理職。
田辺幸三(たなべ こうぞう)61歳
長年のサラリーマン生活を一転、妻と共に那須で牧場経営に飛び込んだ美咲の父。
細かいことは気にせず、いつも陽気で豪快な性格。突然の転身も「人生一度きり!」と前向きに楽しんでいる。
子どもたちのことは全面的に信頼しているが、たまに突拍子もない行動で家族を驚かせることも。
田辺紀子(たなべ のりこ)60歳
咲の母で、長年の専業主婦から夫と共に牧場生活へ。
繊細な気配りと器用な手さばきが持ち味。チーズへの造詣が深く、夫以上に詳しい知識を持っている。
その腕を買われ、石原のチーズ作りのアドバイザーとしても活躍。温かな笑顔の奥に、意外な才能を秘めている。この作品は「日本語」「英語」「簡体字」「繁体字」「韓国語」「フランス語」「イタリア語」「ドイツ語」「スペイン語」「アラビア語」「チェコ語」「オランダ語」「インドネシア語」「ポーランド語」「ポルトガル語」「ロシア語」「タイ語」「ベトナム語」「マレー語」「トルコ語」「ヒンディー語」で書かれた作品です。