











有能な秘書の仮面が、冷徹社長の視線で剥がされていく。誰にも言えない”悪癖”を見抜かれた私に、彼は命じた。「責任は取れ」――触れない。責めない。見るだけ。それなのに、社長の前でだけ、躰の疼きが止まらない。
有能な秘書として、私は誰にも弱みを見せたことがなかった。
――けれど、誰にも言えない悪癖がある。
暇になると、つい自分を慰めてしまうのだ。
ある夕暮れ時。
誰もいない社長室で、私は氷室社長のデスクの角に跨っていた。
その時。
「……随分、楽しそうだな」
背後から聞こえた低い声に、全てを見られていたことを知る。
怒鳴らない。責めない。
ただ、書類に目を落としたまま、淡々と命じるだけ。
――それだけで、私は崩れた。
見られるたびに、また崩れていく。止めたいのに、止められない。
振り返ると、扉を背にして立っていたのは氷室社長だった。怒鳴るわけでも、軽蔑を露わにするわけでもない。
「続けてくれ。俺は買収案件が気になって早めに戻ってきただけだから」
彼は私を追い越して、玉座である椅子へと悠然と腰を下ろした。
振り返ると、扉を背にして立っていたのは氷室社長だった。怒鳴るわけでも、軽蔑を露わにするわけでもない。
「続けてくれ。俺は買収案件が気になって早めに戻ってきただけだから」
彼は私を追い越して、玉座である椅子へと悠然と腰を下ろした。
社長に見られてから、もう止められない。 〜社長室で乱れるのは私の悪癖です〜
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